04-advanced-features
スマートプレイリスト・フォルダアセット・同人作品照合
ここでは MeloDear の高度な機能を扱います。
スマートプレイリスト
ルールベースで動的に内容が変わるプレイリストです。
作成
- 左パネル「PLAYLISTS」セクション → 「+ New Smart Playlist...」
- エディタダイアログが開く
- ルール型を選び、値を入れる。ルールは複数足せて AND で組み合わされる
- Preview で該当曲数を確認
- Save で保存
使えるルール型(12 種)
自由なフィールド+演算子の組み合わせではなく、あらかじめ用意された 12 種から選ぶ形です。
| ルール型 | 入れる値 |
|---|---|
| BPM range | 下限・上限 |
| Camelot key | キー(5A など) |
| Camelot compat | 基準キー(隣接キーも含む) |
| Energy range | 下限・上限 |
| Rating min | 下限(0–100) |
| Loved | Loved のみ |
| Genre | ジャンル名 |
| Artist | アーティスト名 |
| Tag (any) | タグ名(どれか一致) |
| Never played | (値なし。一度も再生していない曲) |
| Played since | 日付 |
| Saved search | 保存した検索クエリ |
例:「高評価でまだ聴いていない House」
- Rating min =
80 - Genre =
House - Never played
これだけで、ライブラリにそのジャンルの新曲を追加するたびに自動的に反映されます。
より細かい条件(play_count < 3 のような比較)は、スマートプレイリストではなく
検索バーの構文で書けます。書いた検索は Saved search として保存し、Saved search ルールでプレイリストに載せられます。
→ 検索構文
検索条件を保存して使う
検索バーに条件が 1 つ以上入っていると「この条件を保存…」が出ます。
保存した検索は Saved search ルールでスマートプレイリストに載せられます。
検索構文ヘルプはクリックすると構文をその場で挿入できます。
(Voice 独自のフィルタは保存の対象外です。)
ソート・件数制限
- Sort by: Title / Artist / BPM / Rating / Date Added 等
- Limit: 最大件数(0 で無制限)
フォルダアセットビューア
右パネル「フォルダアセット」タブ(詳細パネルのタブ 2 番目)で、トラックと同じフォルダにある画像・テキストを見られます。
表示されるもの
- 画像:cover.jpg / folder.jpg / dlsite_image.jpg / *.jpg / *.png のサムネイル
- テキスト:info.txt / readme.txt / 説明.txt / track_list.txt 等のプレビュー
操作
- 画像クリック → そのトラックの artwork として設定
- テキストクリック → 内容プレビュー(最大 8KB)展開
- 「トラック名を取り込む」ボタン(track_list.txt 系がある場合):連番タイトルリストとして取り込み、一括リネームダイアログに送る
- 「更新」ボタン:フォルダを再スキャン
フォルダパスをクリックで開く
フォルダパス表示の文字列をクリックすると、Windows エクスプローラー(または Settings →「操作」→「外部ファイラ」で指定したコマンド)で開きます。トラック右クリックの Reveal in Explorer でも同様に開けます。
パス推論(音声作品・iTunes フォルダ等)
DLsite / DMM / Fanza の音声作品では音声ファイルにメタデータタグが入っていないことがほとんどです。MeloDear は フォルダ構造から Artist / Album を推論 して DB を補完します。
設定
Settings →「外部メタデータ」→「パス推論」セクション
- パス推論テンプレ(「無効」以外を選べば有効):
- 無効:推論しない
- DLsite:
<root>/<circle>/<work_code>/<files>→ Artist = circle、Album = work_code - DMM/Fanza:類似パターン
- iTunes:
<root>/<artist>/<album>/<NN track.ext> - 自作:
{circle}/{album}/{track}形式で自由に
- 「フォルダ artwork を拾う」:ON でフォルダ内の cover.jpg を artwork として自動取り込み
- 「現ライブラリに再適用」の[実行]:今あるファイル全部に推論をかけ直す
既存値の保護
既に手動編集した Artist / Album は 上書きされません。推論はあくまで 空欄を埋める だけです。
スキャン後
スキャン完了後、ライブラリリストで以下のように表示されるようになります:
Title Artist Album Key BPM ...
トラック1.wav 巨乳大好き屋 d_299991 - -
トラック2.wav 巨乳大好き屋 d_299991 - -
Artist / Album が補完されていればソート・フィルタにも活用できます。
DLsite / DMM オンライン照合(Phase 6h.2、opt-in)
パス推論で work_code(d_299991 / RJ123456 等)が抽出できたら、公開ページから 正式タイトル・声優・ジャンル・サムネ画像 を取得して補完できます。
注意事項
- デフォルト OFF:明示的に有効化が必要
- R18 同意:年齢確認チェックボックスが ON でないと R18 ページにはアクセスしない
- プライバシーモード(デフォルト ON):履歴ログを残さない
- 公開ページのみ:ログイン情報や購入履歴には一切アクセスしない
- レート制限:DLsite 1.0 req/sec、DMM 0.5 req/sec を初期値
- 画像はサムネサイズ:原寸画像はダウンロードしない(240×240 等)
設定
Settings →「外部メタデータ」→「DLsite / DMM」セクション
- ☑ オンライン照合を有効
- ☑ 私は 18 歳以上です(R18 ページ)
- ☑ プライバシーモード
- ☑ 結果をキャッシュ
- DLsite / DMM のレート
- サムネ上限サイズ
- キャッシュをクリア
実行
ライブラリでトラック選択 → 右クリック → オンラインで照合(自動)
- 自動(パス推論結果に従う)
- DLsite で照合
- DMM/Fanza で照合
結果が lookup_metadata テーブルにキャッシュされ、プレビューダイアログで確認 → Apply で空欄カラムに反映。既存値は保護されます。
照合できなかったときの受け皿
Library メニューに、照合まわりを立て直すための項目があります。
| 項目 | 何をするか |
|---|---|
| 未特定の作品(検索失敗)… | タイトル検索で特定できなかった作品の受信箱。コード(RJ… / d_… / URL)を直接入れて強制的に確定させたり、再検索したり、DLsite を開いて探したりできる |
| 直近の自動取り込み… | 起動時やフォルダ監視で勝手に増えたトラックの一覧。その場で「作品を編集…」へ飛べる(再起動で消える一時リスト) |
| サークルコードを一括補完… | RG コードをまとめて埋める |
| セクション整合チェック… | セクションや Voice ソート用の派生キャッシュを埋め直す |
「照合したのに何も起きない」ときは、まず 未特定の作品(検索失敗) を見てください。
コンテンツ種別 Voice(同人音声)
ライブラリ登録時に Voice を選ぶと、音楽向けの Artist / Album 表示の代わりに 声優 / サークル / 作品(RJ コード) を第一級メタとして扱います(ADR-0018)。
できること
- オンボーディングで Music / Voice / Sample を選択(RJ/cid 検出時は Voice を提案)
- Voice 専用 DB テーブル(
circles/voice_actors/voice_products等)への格納 - パス推論 と DLsite/DMM オンライン照合 で title / artwork 等を補完
- DOM-Alpha からの取込:Settings →「外部メタデータ」→[DOM-Alpha から取込]
- 作品単位のビュー:View ▾ の Voice グループに「作品リスト / 作品カード /
作品ワイドカード / 作品ブラウザ」の 4 種(Voice ライブラリのときだけ出る)
- Whisper 文字起こし:解析ダイアログの「Transcribe (Whisper)」「台詞転写(選別)」、
詳細パネルの「文字起こし (Whisper)」
- 字幕の一括取込:Settings →「外部メタデータ」から。sidecar 字幕があればそちらを優先
- 台詞での検索:
transcript:おはよう(全文)/transcript~:優しい声(意味) - 声優・タグ・役割・イベントでの絞り込み:
cv:tag:role:event:
→ 検索構文
音声作品の取り込み方(4 通り)
| やり方 | どこから | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ライブラリのスキャン | 通常のフォルダ登録 | すでに展開済みの作品がフォルダに並んでいる |
| ZIP を投げ込む | Voice ライブラリに ZIP を DnD | ストアから落とした ZIP をそのまま入れたい |
| 作品フォルダを追加… | Library メニュー | 1 作品だけ足したい。ライブラリ全体の再スキャンを起こさない |
| Ci-en から取込み… | Library メニュー | Ci-en の記事から音声を取る |
| DOM-Alpha から取込 | Settings →「外部メタデータ」 | 旧 DOM-Alpha の DB.sqlite から移行する |
ZIP 取り込みは Zip Slip を拒否し、CP932 のファイル名にも対応します。
余計なルートフォルダは剥がし、作品コードを再照合してフォルダ名に付けます。
同名フォルダが既にある場合は上書きしません。
Ci-en 取り込みは記事 URL からプレビューを取り、サークル候補を選んでから音声を選択・DnD します。
パスが長くなりすぎるときは「パスが長すぎます」と出るので、そこでフォルダ名を短くできます。
作品の情報を手で直す
トラック右クリック(または詳細パネル)の 「作品を編集…」 で、作品単位のメタデータを直せます。
- 作品コード(主・サイト別・追加)、作品タイトル、発売日
- 年齢指定(r18 / r15 / general)
- サークル名(新規作成も可)と RG コード、シリーズ名
- 声優、タグ、ファイル位置
- [再取得][作品ページを開く]
既存資産の種別マイグレーション
Settings →「外部メタデータ」の「既存資産を種別マイグレ」で、
音楽ライブラリとして取り込んでしまった音声作品を整えられます。
assets.genreに紛れ込んだ値のクリア- 作品名で埋まってしまった
assets.titleのクリア(ファイル名表示に戻る。リビジョンから復元できる) - 重複作品の統合(同じフォルダ・同じトラックを指す
voice_productsをまとめる)
統合は元に戻せません。 実行前に DB のバックアップが取られますが、
何をするか分かってから押してください。
Voice 再生パネル
Voice ライブラリで再生すると、専用の再生パネルが出ます。
| 章リスト | 章をクリックして頭出し |
| スリープタイマー | 15分 / 30分 / 60分 / 現章の終わり / 作品の終わり |
| 速度・ピッチ | Tempo とピッチを個別に |
| L/R バランス | 左右の振り分け |
| 3 バンド EQ | 低 / 中 / 高(dB) |
| レジューム位置 | 前回どこまで聴いたか |
ラベルをダブルクリックすると個別にリセット、[既定に戻す]で全部戻ります。
字幕パネル
右パネルの字幕タブで、sidecar の字幕ファイルを作品に紐づけられます。
- チャプター一覧
- 字幕内検索
- 再生に合わせて現在行がハイライト
- 検出した字幕候補からの取り込み
Now Playing では波形の上に字幕レーンとして重なります。
まだ発展途上の部分
- Projects モードの Voice 専用 UI(行動ログ推薦の本格表示)
- 声優別の統計・可視化の polish
音楽ライブラリとして登録した同人音声は従来どおり パス推論 + オンライン照合 で運用できます。Voice として登録すると、今後の Voice 専用機能の恩恵を受けやすくなります。
Now Playing をシェアする
右クリックまたはトランスポートの「再生中をシェア…」から、
再生中の曲の投稿文とシェアカード画像を作って SNS に投げられます。
投稿先は Bluesky / X / Mastodon / Misskey。Mastodon と Misskey はインスタンスの指定が要ります。
仕組み:画像をクリップボードに載せ、本文を付けた投稿画面をブラウザで開きます。
投稿欄で Ctrl+V すると画像が付きます(アカウント連携はしません)。
作品名を伏せる設定が 3 段階あります。
always | いつも伏せる |
r18-only(既定) | 年齢指定のある作品だけ伏せる |
never | 伏せない |
声優名とタグは最大 3 件まで載ります。ハッシュタグと「via MeloDear」は設定で付け外しできます。
Bluesky は 300 文字を超えると、黙って切らずに投稿を止めます。
音の修復(Repair Assistant)
トラックを選んで診断し、クリッピングや DC オフセットを直した別ファイルを書き出せます。
- 診断:クリッピングしたサンプル数、DC オフセットなど
- 処理:−3 dB のヘッドルーム付与 / DC オフセット除去 / −14 LUFS ノーマライズ
- 元のファイルは触りません。 新しいファイルとして書き出します
クリッピングが検出されるとヘッドルーム付与が自動で ON になります。
診断結果は DB に残るので、あとから見返せます。
AI 改善への協力(試験的・既定 OFF)
Settings →「AI モデル」にある opt-in です。
ジャンルやサンプル分類をあなたが訂正した操作から作った「プロトタイプ」
(CLAP 埋め込みのクラスタ重心)を集約サーバへ送り、分類の精度を上げるのに使います。
- 既定は OFF。 明示的に有効にしない限り何も送りません
- 集約サーバの URL が空ならオフライン(Mock)で動きます
- 匿名のクライアントトークンが付きます
- [過去の寄与を削除要求] で撤回できます
送られるのは重心ベクトルで、音声ファイルそのものやファイル名は送りません。
Settings 詳細
Ctrl+, または右下 ⚙ で Settings オーバーレイ。左の一覧は 4 グループ・11 タブです。
| グループ | タブ |
|---|---|
| 一般 | 外観 / 操作 / 表記・単位 |
| オーディオ・操作補助 | オーディオ / アクセシビリティ |
| 連携・拡張 | 外部メタデータ / プラグイン / AI モデル / シェア |
| システム | メンテナンス / 詳細・情報 |
全設定キーと既定値は 設定ファイル state.toml にあります
(ソースから自動生成しているので、増えても古くなりません)。ここでは各タブの見どころだけ。
外観
- テーマ:Dark / Light / System(OS 追従)
- UI ズーム:30〜300%。
Ctrl++/-/0でも変えられる - 簡易表示:Neumorphic OFF / 月相 OFF / アニメーション OFF
- ライブビジュアライザの品質・応答・更新レート・ピークホールド
- カラーカスタマイズ → 選択色:テーブル行のハイライト色を日本伝統色のパレットから選べる
操作
- 一覧の挙動、外部ファイラ(Reveal in Explorer で使うコマンド)
- ライブラリ監視:フォルダの追加・削除を常時検知(既定 ON)
表記・単位
- キー表記:Camelot / Standard / Open Key
- BPM / MPM の表示単位
- 時刻(24h / 12h)・日付形式
アクセシビリティ
- 高コントラスト / フォーカス強調 / 色覚配慮
- スクリーンリーダー(自動 / ON / OFF)
- MIDI マッピング
オーディオ
- バックエンド:Rodio (cpal) / WASAPI Exclusive / ASIO の 3 択
- 出力デバイス(モード + 固定デバイス選択)
- ラウドネス正規化(ReplayGain 相当):ON / OFF と目標 LUFS(推奨 -18.0)
- 先頭の無音をスキップする ON/OFF
外部メタデータ
- MusicBrainz / Last.fm / AcoustID の有効化と API キー
- パス推論テンプレ、フォルダ artwork 拾い
- DLsite / DMM オンライン照合、DOM-Alpha 取込、字幕の一括取込
- 評価のファイル書き戻し(既定 OFF。→ 下の注意)
プラグイン
- 検索パスの表示と[スキャン]
- 認識済プラグイン数 / 失敗数 / スキャン状態
AI モデル
- ML 解析(Mood / Genre / Sample 分類・CLAP・Whisper・Demucs)に使う ONNX モデルの管理
- 未導入モデルのインストール導線
- ランタイム DLL はインストーラに同梱されるので通常は追加インストール不要。
不足時はこのタブに原因と対処が出ます
シェア
- 投稿先(Bluesky / X / Mastodon / Misskey)とインスタンス
- 作品名を伏せる条件、ハッシュタグ、「via MeloDear」の付与
- 詳しくは上の「Now Playing をシェアする」
メンテナンス
- 波形キャッシュなどの削除
- アートワーク DB 肥大の解消:
folder_artworkの画像をファイルに書き出して DB を VACUUM する。
melodear.db が異常に大きくなったときに使う(進捗表示と中断あり)
- 年齢指定の取得:作品の年齢区分をまとめて取得(MeloDear Air の R18 除外と連動)
- 起動の除外(診断):重複や probe 失敗で毎回引っかかるファイルの恒久スキップリスト。
[除外リストをクリア]で戻せる
- 更新:現在の版・状態・[更新を確認](→ 更新とバージョン)
詳細・情報
- ライブラリ、設定ファイルの場所
- ライブラリ DB の配置(InFolder / FastDrive)とキャッシュの配置(Tier H)
- MCP サーバー(Cursor / Claude / Codex から操作する)
→ MCP ツール
- MeloDear Air(外出先から自分のライブラリを聴く)→ MeloDear Air
- 設定の入出力、バージョン
各タブの設定は [適用] で保存、[破棄] で戻します。すべて state.toml に永続化されます。
ファイルへの書き戻しについて。 MeloDear は原則として音声ファイルに書き戻しません(ADR-0008)。
唯一の例外が「外部メタデータ」タブの 評価のファイル書き戻し で、これを ON にしたときだけ
星と Loved が MP3 / FLAC のタグ領域に書かれます。既定は OFF です。
エクスポート
File → Export メニューから 3 つ:
- Export Stems...:Stem 分離結果を WAV / FLAC で書き出し
- Export Render...(
Ctrl+E):マスターチェインを通した音をオフラインで WAV 書き出し - Export Chain Preset JSON...:プラグインチェインの構成を JSON で書き出し
プレイリストの M3U8 / JSON / CSV 書き出しと Rekordbox XML は、いまのところ
CLI 側にだけあります(melodear export playlist)。
→ CLI コマンド